2023.11.11❝世界最古の一神教と言われるゾロアスター教。(ウィキペディア)-(02)❞
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2023.11.11❝世界最古の一神教と言われるゾロアスター教。(ウィキペディア)「概要」-(01)❞より続く
目次
教義
ザラスシュトラの教え(原ゾロアスター教)がどのようなものだったのか、聖典『アヴェスター』が極めて難解なことから、今日では正確には分かっていない。
様々な宗教の影響を受けて、6~9世紀にようやく教義が確立したとする向きもある。
ここではゾロアスター教の主な教義を記述したのち、その教義史について概観する。
儀式
「ナオジョテ」も参照
ゾロアスター教で最重要の儀式とされるのがジャシャンである。
これは、「感謝の儀式」とも呼ばれ、物質界・精神界に平和と秩序をもたらすと考えられている[6]。
ゾロアスター教徒は、この儀式に参加することで生きていることの感謝の意を表し、儀式のなかでも感謝の念を捧げる[6]。
ゾロアスター教祭司は、白衣をまとい、伝統的な帽子をかぶり聖火を汚さぬよう白いマスクをして儀式に臨む[6]。
ここでは清浄さが求められる。
7歳から12歳ころまでにかけてゾロアスター教入信の儀式「ナオジョテ(ナヴヨテ)」が行われる。
儀式で入信者は純潔と新生の象徴である白い糸(クスティ)と神聖な肌着(スドラ)を身につけ、教義・道徳とを守ることを誓願する[6]。
守護霊[編集]
ゾロアスター教の守護霊は、善を表し、善のために働く「フラワシ」である[6]。
フラワシはこの世の森羅万象に宿り、あらゆる自然現象を起こす霊的存在として神の神髄を表し、助けを求める人を救うであろうと信じられている[6]。
礼拝
ゾロアスター教の礼拝は、「拝火神殿」と称される礼拝所で行われる。
神殿は信者以外は立入禁止で、信者は礼拝所に入る前、手・顔を清め、クスティと呼ばれる祈りの儀式をおこなう。
クスティののち履物を脱いで建物に入り聖火の前に進んで、その灰を自分の顔に塗って聖なる火に対して礼拝を捧げる[6]。
葬送
ヤズド(イラン)の「沈黙の塔」
ゾロアスター教の葬送は、今日では珍しい鳥葬・風葬である[6]。
この葬送は、遺体を埋納せず野原などに放置し、風化ないし、鳥がついばむなど自然に任せるもので、そのための施設が設けられることもある[6]。
この施設は一般に「沈黙の塔(ダフマ)」と呼ばれ、屋根を設けず、石板の上に死者の遺体を置き、上空から鳥が降下して死体をついばむ構造となっている[6]。
ゾロアスター教の教義上、人間はその肉体もアフラ・マズダーなど善神群の守護のもとにあるため、清浄な創造物である遺体に対して不浄がもたらされないよう、鳥葬・風葬がされると説明されている[6]。
最近親婚
「フヴァエトヴァダタ」も参照
ゾロアスター教の聖典『アヴェスター』のヴェンディダード(除魔の書)などでは、自分の親・子・兄弟姉妹と交わる最近親婚を「フヴァエトヴァダタ」と呼び、最大の善徳と説いた。
アケメネス朝期の伝承を綴った『アルダー・ウィーラーフの書』では、ニーシャープールの聖職者ウィーラーフの高徳の中で、最も称賛されるのが7人の姉妹と近親婚したこととされる[9]。
また、彼は冥界の旅の中で天国で光り輝く者達を見たが、その中に住まう者として近親婚を行った者の姿があった。
反対に、近親婚を破算にした女が地獄で蛇に苛まれている記述があり、その苦痛は永遠に続くという。
ゾロアスター教の影響下にあった古代ペルシャでは、王族、僧侶、平民など階級の区別なく親子・兄弟姉妹間の近親婚が行われていた。
ゾロアスター教の教義の最大の特色は、善悪二元論と終末論である[6]。
世界は至高神アフラ・マズダー率いるスプンタ・マンユと悪の霊アンラ・マンユ(アフリマン)、およびそれに率いられる善神群(アムシャ・スプンタ)と悪神群(ダエーワ)の両勢力が互いに争う場で、生命・光と死・闇との闘争とされる[6][注釈 1]。
最初に2つの対立する霊があり、両者が相互の存在に気づいたとき、善の霊(知恵の主アフラ・マズダー)が生命・真理などを選び、それに対してもう一方の対立霊(アンラ・マンユ)は死・虚偽を選んだ[12]。
アフラ・マズダーは、戦いが避けられないことを悟り、戦いの場とその担い手として天・水・大地・植物・動物・人間・火の7段階からなるこの世界を創造した。
各被造物はアフラ・マズダーの7つの倫理的側面により、特別に守護された[12]。
対してアンラ・マンユは大地を砂漠に、大海を塩水にし、植物を枯らして人間や動物を殺し、火を汚すという攻撃を加えた。
しかしアフラ・マズダーは世界を浄化し、動物や人間を増やすなど、不断の努力でアンラ・マンユのまき散らす衰亡・邪悪・汚染などの害悪を、善きものに変えていった。
このように、歴史を創造された「この世界」を舞台とした2大勢力の戦いと理解した。
アフラ・マズダーと善神群
詳細は「アフラ・マズダー」および「アムシャ・スプンタ」を参照
アフラ・マズダー(右)より王権の象徴を授受されるサーサーン朝のアルダシール1世(左)のレリーフ(ナクシェ・ロスタム)
アフラ・マズダーは、ゾロアスター教の主神。
みずからの属性を7つのアムシャ・スプンタ(七大天使、不滅なる利益者たち)という神々として実体化させ、天空・水・大地・植物・動物・人・火の順番で創成した、世界の創造者である[6]。
アフラ・マズダーを補佐する善神(アムシャ・スプンタ)としては、次の7神がある。
- スプンタ・マンユ: 人類の守護神。「聖霊」を意味する。アフラ・マズダーと同一視されることもある[6]。
- ウォフ・マナフ: 動物界の統治者。「善なる意思」を意味し、アフラ・マズダーの言葉を人類に伝達する役割。常に人間の行為を記録し、やがて訪れる「最後の審判」でその記録を詠みあげるとされる[6]
- アシャ・ワヒシュタ(アシャ) : 「聖なる火」の守護神。「宇宙を正しく秩序づける正義」に由来し、天体の運行や季節の移り変わりを司る。虚偽の悪魔ドゥルジに対峙する[6]。
- スプンタ・アールマティ: 大地の守護神。代表的な女神(女性天使)。「献身」「敬虔」の名の通り、宗教的調和や信仰心の強さ、さらに信仰そのものを顕現する。「背教」と「推測」の悪魔タローマティと対立する[6]
- クシャスラ(フシャスラ・ワルヤ) :金属・鉱物の守護神。「理想的な領土ないし統治」に由来し、「天の王権」を象徴する。アフラ・マズダーによる「善の王国」建設のために尽力する[6]
- ハルワタート: 水の守護神。「完璧」を意味する女性の大天使。アムルタートとは密接不可分とされる[6]
- アムルタート: 植物の守護天使。主神アフラ・マズダーの子。名は「不死」に由る。ハルワタートと力を合わせて地上に降雨をもたらす[6]また、善神の象徴は炎とされ、そこから火の崇拝が生まれている
アンラ・マンユと悪神群
悪神アエーシュマの影響で成立したと考えられる。
善神と対峙する悪魔は、以下の通り。
- アンラ・マンユ(別名:アフリマン、アーリマン) : ゾロアスター教における大魔王。虚偽・狂気・凶暴・病気など、あらゆる悪や害毒を創造する[6]。
- アエーシュマ: 怒りと欲望を司り、人間を悪行にいざなう。天使スラオシャとは対立関係にある[6][注釈 2]
- アジ・ダハーカ: 3頭3口を有し、口からは毒を吐き出す。残忍でずる賢く、地上にあっては人間の姿をして善人をそそのかす悪魔である[6]
- ジャヒー: 女悪魔で売春婦の支配者。婦人に月経の苦しみをあたえたとされる[6]
- タローマティ:アヴェスター語で「背教」を意味する。女性天使アールマティと対立関係にある[6]
- ドゥルジ:疫病をもたらす女の悪魔。天体運行をになうアシャとは対立関係にある[6]
- パリカー: 女悪魔の総称。ドゥルズーヤー、クナンサティー、ムーシュは、そのなかでも「三大パリカー」として恐怖の対象となった[6]
終末論と三徳[編集]
ゾロアスター教の歴史観では、宇宙の始まりから終わりまでの期間は1万2000年とされ、3000年ずつ4つに区切られ、「(霊的+物質的)創造(ブンダヒシュン)」「混合(グメーズィシュン)」「分離(ウィザーリシュン)」の3期に分けられ、現在は「混合の時代」とされる。
アフラ・マズダーによる「創造」によって始まった「創造の時代」は完璧な世界だったが、アンラ・マンユの攻撃後は「混合の時代」に入り、善悪が入り混じって互いに闘争する時代となる。
全人類は人生においてこの戦いに否応なく参加することになり、アフラ・マズダーやアムシャ・スプンタを崇拝して悪徳を自らの中から追い出し、善が勝つよう神々とともに悪に打ち克つ努力をしなければならない。
死後、楽土へ向かう「チンワト橋(選別者の橋)」でミスラの審判を受けて善行を積んできた者は、自分自身の意識が形となった美しい少女ダエーナーに導かれて[13]楽土(天国)へ渡り、悪を選んだ者は橋から落ちて地獄に向かう。
そして将来的には「治癒」(フラショー・クルティ、フラシェギルド)と呼ばれる善の勝利と歴史の終末が起こり、それ以後の「分離の時代」には善悪は完全に分離し、アンラ・マンユと悪を選んだ者たちは消滅し、世界は再び完璧で理想的なものとなって、「分離の時代」は永遠に続くと考えられた。
ゾロアスター教では、善神群と悪神たちとの闘争後、最後の審判で善の勢力が勝利すると考えられ、その後、新しい理想世界への転生が説かれる[6]。
そして、そのなかで人は、生涯において善思・善語・善行の3つの徳(三徳)の実践を求められる。
人はその実践に応じて、臨終に裁きを受けて、死後は天国か地獄のいずれかへか旅立つと信じられた[6]。
世界の終末には総審判(「最後の審判」)がなされる。
そこでは、死者も生者も改めて選別され、すべての悪が滅したのちの新世界で、最後の救世主によって永遠の生命をあたえられる[6]。
自然崇拝的要素
ゾロアスター教は自然崇拝の原イラン多神教を母体とし、ザラスシュトラがそれを体系化したと考えられる[14]。
原イラン多神教の天の神ヴァルナの信仰は、ザラスシュトラらによって道徳的意味を付与されアフラ・マズダーという宇宙創造の至高神の地位をあたえられた[14]。
ゾロアスター教においては、火のみならず、水、空気、土もまた神聖なものととらえられている[14]
教義史
ザラスシュトラはアヴェスター語の口伝『アヴェスター』の『ガーサー』部分を遺しているが、その正確な意味は現在では失われている。
また『ガーサー』は世界に秩序をもたらす呪文に過ぎず、まとまった思想内容を見出すのは困難である。
以下にザラスシュトラが説いたと思われる思想を記述するが、これがどこまでザラスシュトラ本人によるものかは分からない。
紀元前500年ごろ(アヴェスター語が口語として機能していたと考えられる最後の時期)、神官たちによって口伝アヴェスターが一貫したストーリーとして編集され、以下のストーリーを成立させたとする説もある
最高神アフラ・マズダーから善の霊スプンタ・マンユと悪の霊アンラ・マンユが生まれ、相争う。アフラ・マズダーは、混沌とした宇宙に秩序をもたらそうと苦労する存在として描かれ、スペンタとアンラの争いも傍観しているだけである。原イラン多神教の神々は善側と悪側に再編され、それぞれスペンタとアンラに仕える存在とさせられた。人間はそのどちらかにつく
であり、善につけば天国、悪に就けば地獄へ死後向かうと定められた。
なお、ザラスシュトラはアフラ・マズダーのみを崇める拝一神教的な教えを説いたが、弟子たちによって原イラン多神教の神々が取り入れられたとする説もある[16]。
マゴス神官団の影響(後述)
イラン高原に住んでいたメディア王国では、マゴス族(マゴス神官団)が祭儀を担っていた。
ヘロドトスやストラボンによるとマゴスは鳥葬、清浄儀礼、悪なる生物の殺害、最近親婚など独自の儀式を持っていた。
これらの教義がゾロアスター教に混入した可能性が指摘されている
サーサーン朝時代には狭義のゾロアスター教(ザラスシュトラの教え)が国教となるが、外国語資料ではズルワーンが最高神として描かれる。
アフラ・マズダーはスペンタ・マンユと混同し、善神オフルマズドとして悪神アフレマン(アンラ・マンユ)と同格になった。
ズルワーン教にはヘレニズムやインド思想の影響が指摘されている。
6~9世紀、ゾロアスター教から中立な最高神が消滅し、善なる最高神オフルマズドと悪の最高神アフレマンが並立する純粋な二元論が成立する。この教義は豊富なパフレヴィー語資料によって現代まで詳細が伝わっており、善悪二元論として一般的にイメージされるゾロアスター教もこれに近いと思われる。
また、近年ではマニ教から二元論を取り入れたとする説もある[18]
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